間違えやすい日本語①:「役不足」「確信犯」「敷居が高い」の正確な意味とは?
ふだんの会話では通じているのに、あらためて意味を確かめると「あれ、逆だったかも」となる言葉があります。初回で取り上げる「役不足」「確信犯」「敷居が高い」は、まさにその代表です。
どれも日常で見かける言葉ですが、間違い方の方向は少しずつ違います。「役不足」は謙遜のつもりが反対に聞こえやすく、「確信犯」は字面から意味を取り違えやすい。「敷居が高い」は、古い意味と新しい意味の両方が使われている言葉です。まずは全体を軽くつかんでから、気になる語を個別の記事で確かめてみてください。
「役不足」は、実力に対して役目が軽いこと
「私では役不足ですが」と言いたくなる場面はあります。けれど本来の「役不足」は、本人の実力に対して役目が軽すぎること。自分を低く言うなら「力不足ですが」「微力ですが」のほうが自然です。
謙遜のつもりで使うと、任された仕事を軽く見ているように響くことがあります。なぜ逆向きに聞こえるのかは、「役不足」の本当の意味と使い方で整理しています。
「確信犯」は、悪いと分かってやることではない
いまは「わざとやる人」という意味でよく使われますが、本来の「確信犯」は、自分の行為を正しいと信じて行う犯罪や行為を指す言葉です。悪いと分かっているのではなく、本人の側では正義や信念がある。ここが大きな違いです。
字面だけ見ると「確信を持ってやった犯行」と読めてしまうので、誤解が広がったのも分かります。由来から押さえるなら、「確信犯」の本来の意味をどうぞ。
「敷居が高い」は、もとは後ろめたさの言葉
「あの店は高級で敷居が高い」と言う人は多いです。ただ、本来は値段や格式ではなく、不義理や面目なさがあって、その人のところへ行きにくいことを表しました。
とはいえ、この語は新しい意味もかなり広がっています。だからこそ「ハードルが高い」と言い換えたほうが伝わる場面もあります。古い意味と新しい意味の境目は、「敷居が高い」の正しい意味で見ていきます。
まとめ:正誤早見表
言葉 よくある誤解 本来の意味
役不足 力が足りない 役目が実力に対して軽すぎる 確信犯 悪いと分かってわざとやる 正しいと信じて行う犯罪や行為 敷居が高い 高級で入りにくい 不義理があって行きにくい
出典:文化庁「国語に関する世論調査」 平成20年度 / 平成24年度 / 平成27年度
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